株式会社設立の手順は、こちらのサイトを参考にしました。
株式会社設立の前にやった事
- 会社名(商号)を決める
会社名で事業内容が何となく分かる事を意識して決めました。同一の商号が登録されていないかはこちらでチェックしますが、現行の会社法では「同一住所」以外ならば、同一法人名の登記は可能です。 - 事業目的を決める
これから数年間で実施する予定、もしくは実施の可能性がある事業内容。 - 本店所在地を決める
最初は自宅です。 - 資本金の額を決める
キリの良いところで100万円としています。会社の運営資金は日々の収益の中から捻出、資本金には手を付けない予定です。 - 資本金(株主/出資者)を集める
最初は自分1人です。資本金の払い込みは原則としては公証人による定款の認証後に行います。 - 機関設計
代表取締役1名だけの会社ですので、取締役会は設置しません。 - 事業年度を決める
退職直後の会社設立の為、事業年度は10月~9月としました。 - 会社の印鑑をつくる
ネット通販で購入。4点セット送料込みで5,580円 - 個人の印鑑証明書を用意する
定款の認証を受ける時に1通・・・6ヶ月以内のもの
設立登記申請の時に1通・・・3ヶ月以内のもの - 設立費用を用意する
株等の資産を処分して調達済み。資本金100万円+登記費用など、計150万円程度 - 会社のウェブサイトの作成
決算情報を官報公告とする場合は、1行で2,854円のコストが必要になる為、「電子公告」にて公告する為に作成します。
定款には「当会社の公告は、当会社の公告は、電子公告によって行う。ただし、やむを得ない事由により電子公告を行うことができないときは官報に掲載して行う。」と記載します。
会社登記の前に無料で同一商号の有無を確認する方法
法務省のオンライン登記情報検索サービスを利用します。
現行の会社法では同一住所でない限り、商号が同じでも登記が可能ですので必ずしも確認が必要というわけではありませんが、電子定款を自分で作成して申請する為にはこちらのサイトでのユーザー登録が必要になります。
利用にはユーザー登録が必要ですので、こちらのリンクから登録を進めます。
申請者情報登録をクリックします。(利用時間は月曜日から金曜日までの8時30分から21時まで・・・祝祭日は不可)
ユーザー登録後に「かんたん証明書請求」⇒ログインで下の画面に進みます。
商業・法人の交付請求書(登記事項証明書)をクリックします。
必要項目を入力し、検索ボタンを押して該当称号の有無を確認する事が出来ます。
会社の印鑑をつくる
会社設立に必要な印鑑3種類と便利なゴム印の4種類でケース付きのものをネットで購入しました。
選んだポイントは価格や安い事だけです。因みに法人用印鑑の書体には、主に「篆書体(てんしょたい)」「吉相体(きっそうたい)」「古印体(こいんたい)」の3種類がありますが、印鑑ショップのおすすめで法人印としては7割程度のシェアがある「篆書体(てんしょたい)」購入しました。
- 代表者印(法人実印)
篆書体(てんしょたい) - 銀行印
篆書体(てんしょたい) - 社印(角印)
篆書体(てんしょたい) - ゴム印
明朝体
会社登記申請に必要な書類
- 定款
参考サイトから穴埋めフォーマットをダウンロードして作成しました。 - 資本金の払込証明書
個人の口座の残高をゼロにするのが面倒だったので、新たに銀行口座とカードを作り、参考サイトからフォーマットをダウンロードしました。
ネット系の銀行の場合は、銀行名、支店名、口座番号、名義と払込人の名義、日時、金額部分が分かる部分の印刷します。 資本金の払込証明書と合わせて製本し、見開きの部分に契印。 - 発起人の決定書
参考サイトからフォーマットをダウンロードして作成しました。 - 設立時取締役の就任承諾書
参考サイトからフォーマットをダウンロードして作成しました。 - 代表取締役の就任承諾書
取締役が1名の為不要です。 - 印鑑証明書
取締役個人の印鑑証明書です。定款の認証時とは別に、登記の際にはもう1通必要になります。 - 株式会社設立登記申請書
参考サイトからフォーマットをダウンロードして作成しました。 - 登録免許税貼付用台紙
15万円分の収入印紙をコピー用紙に貼るだけです。 - 登記すべき事項を保存したメディア
Windowsのメモ帳で作成します。法務省のサイトの例を開いてコピペしてPCに一旦保存し、内容を自社の構成に合わせて書き換えます。CD-Rに保存し、「商号」を記載した書面を貼付します。 - 印鑑届出書(会社の印鑑証明書)
銀行口座の開設や税務署への届出の際に必要になります。登記完了後に取得が可能になります。
定款の作成
参考サイト
inQUP 「株式会社の定款作成:19の空欄を埋めるだけの雛形と8つの注意事項」
定款のフォーマットはこちらのサイトから「取締役会を設置しない会社の定款」をダウンロードしました。
公証役場への定款確認依頼
登記予定地を管轄する公証役場を調べて、書面・もしくはメールで定款を提出して修正項目の有無を確認します。
私の場合は穴埋めフォーマットを使用しましたが2~3回のやりとりでOKが貰えました。
Acorobat体験版での定款の電子化と認証
電子定款の作成と認証にはAdobe社のAcorobatが必要との事ですが、どうやら1ヶ月の体験版でも実施可能との事ですので、「Acorobat 9」体験版で電子定款の作成と認証を行いました。
参考サイト 起業・経営者に役立つバックオフィス基礎知識「電子定款の作成方法!電子署名を入れよう」
Acorobat体験版の試用期間は30日ですので、インストール前に必要なものを揃え、公証役場で定款に問題がないか確認して貰います。
電子定款の作成・認証に必要なもの
- 住民基本台帳カード
住民票のある自治体で発行して貰いますが、本人確認書類の種類によって掛かる手間が変わります。
必要なものは下記のいずれか。
・ICカード運転免許証の場合(2種類の暗証番号が必要~暗証番号が不明の場合は管轄の警察署で無料確認可能)
・非ICカード運転免許証、パスポート等(写真付き本人確認書類とあわせて他の本人確認書類(健康保険証、年金手帳等)が必要。揃えられない場合は照会書を郵送されるので、回答書を持参) - 電子証明書
住民基本台帳カードに電子証明書の情報を付与して貰います。
必要なものは下記の2点。
・住民基本台帳カード
・運転免許証などの顔写真付きの公的証明書 - ICカードリーダーライター
パソコンに電子証明書の情報を吸い上げるのに必要になりますが、自治体によって対応するICカードリーダーライターが異なるようです。 - Acorobat体験版
Adobeの公式サイトからダウンロード出来ます。(2015年8月現在はAcorobat DCが最新バージョンですが、法務省の「PDF署名プラグイン」がDCに未対応の為、こちらから「Acorobat 9」体験版をインストール)
電子定款の認証手順
- パソコンにいくつか電子定款の認証申請に必要な無料ソフトウェアをインストールする必要があります。
- 申請用総合ソフト
申請の処理に使用します。法務省のサイトから「申請用総合ソフト」をダウンロード、インストールします。
- PDF署名プラグイン
電子定款に署名を入れるのに使用します。法務省のサイトから「PDF署名プラグイン」をダウンロード、インストールします。Acorobatのプラグインですので、Acorobat本体がインストールされてるパソコンでなければインストール出来ません。 なお、Acrobat 9と10~11ではダウンロードするファイルが異なりますので注意が必要です。
Acorobat 9のセキュリティ設定
Acorobat 9を起動してツールバーの「編集」⇒「環境設定」⇒「一般」をクリックします。
「セキュリティ」⇒「詳細環境設定」をクリックします。
「常にデフォルトの署名方法を使用」にチェックを入れます。
「署名検証のデフォルト方法」を「SignedPDF」に設定します。
「作成」タブを押します。
「文書の署名および暗号化に使用するデフォルトの方法」を「SignedPDF」に設定します。
「OK」ボタンを押します。
電子署名を行う
住民基本台帳カードを電子署名に使用する場合は、「利用者クライアントソフト」のダウンロードが必要です。
クライアントソフトがない場合、「ロード情報定義ファイル(C:\Program Files\Common Files\e-gov_app\load_path\default.dat)がオープンできません。 C_GetFunctionList() of MPKCS11Wrap.dll failed. ライブラリの読み込みに失敗しました。ライブラリが正しくセットアップされているか確認してください。Code=0x24000001 署名情報収集途中でエラーが発生しました。Code=0x2ffffffd」という警告が出て署名出来ません。
クライアントソフトをインストールしたら、カードリーダーをパソコンに接続し、住民基本台帳カードをセットします。
定款のPDFファイルを開き、「署名」タブ⇒「署名を作成」をクリックします。
下のウィンドウが出現するので「OK」を押します。
発起人の名前の横をクリック、ドラッグして電子署名を入れるスペースを指定します。
「はい」をクリックします。
名前、パスワード等を入力したら「OK」ボタンを押します。
パスワード確認メッセージが出た後にファイルの保存先の指定を求められますので、保存します。
保存が終わると「この製品では検証出来ません」という不吉なメッセージが出ますが、これで問題なく電子署名は終了しています。
保存したファイルを確認すれば、電子署名が実施されている筈です。
因みに印影はデフォルトのものでも何でも問題ないとの事。
電子定款の認証申請方法
ここまで来たらあと一息です。「申請用総合ソフト」を起動して「申請書の作成を行う」をクリックします。
「件名」「氏名」「公証人氏名」を入力し、公証役場で文書を保存するに✔を入れます。
「完了」アイコンをクリックします。
「処理状況表示」画面に進みますので、該当の憲兵をクリックし「ファイル添付」のアイコンをクリック、電子署名済みの定款を添付します。
「署名付与」アイコンをクリックします。
カードリーダーに住民基本台帳カードをセットして「ICカードで署名」をクリックします。
「申請データ送信」のアイコンをクリックします。
該当ファイルに✔を入れて、送信をクリックして終了です。
申請後に公証役場に送信終了した旨を伝え、訪問する日時を伝えます。
電子定款の受け取り
公証役場と電子定款の受け取り日時を打ち合わせします。受け取りに必要なものは以下の通りです。
- USBメモリ、CD-Rなどの記録メディア
- 電子定款をプリントアウトしたもの2通(会社保存用と登記用)
- 発起人(出資者)全員の印鑑証明書
- 電子署名をした発起人以外の委任状(発起人が複数いる場合)
- 認証手数料:50,000円
- その他手数料:合計1,700円ほど
- 身分証明書
- 印鑑
株式会社設立登記申請
登記に必要な書類と綴じ方はこちらの記事通りで問題ありませんでした。
inQUP 「会社設立登記に必要な書類のリストとそれぞれの書類を作成する手順」
申請前に一度法務局で書類の事前確認をお願いしました。事前に予約をしておくとスムーズに確認してもらえます。
特に修正箇所はありませんでした。
会社設立後にすぐやる事
inQUP「会社設立後に必ず届出しなければいけない書類とその作成法まとめ」
年金・健康保険など社会保険への加入
年金事務所に提出する書類
- 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
- 法人(商業)登記簿謄本の原本(コピー不可)
- 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届
- 健康保険被扶養者 (異動) 届
登記申請10月16日⇒完了10月23日
税務関係の届出
税務署に届け出るもの
- 法人設立届出書(会社設立から2ヶ月以内)
- 定款のコピー
- 登記事項証明書
- 設立時貸借対照表
- 株主名簿
- 青色申告の承認申請書
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉所得税の納金の特例の承認に関する申請書
- 棚卸資産の評価方法の届出書(任意)
- 減価償却資産の償却方法の届出書(任意)
都道府県と市町村に別々に届け出るもの
- 法人設立届出書(各自治体個別の書式)
- 定款のコピー
- 登記事項証明書
本店の移転手続きの方法
同一の管轄法務局区域内に本店を移転する場合
法務局本局に届け出るもの
移転の日から2週間以内に登記申請を行います。
☑株式会社本店移転登記申請書(登録免許税として、3万円分の収入印紙を貼付)
☑株主総会議事録(定款の変更の必要がある場合のみ)
☑取締役会議事録
税務署に届けるもの
☑登記事項証明書(コピー)
社会保険事務所に届けるもの
☑登記事項証明書(コピー)
都道府県税事務所に届けるもの
☑登記事項証明書(コピー)
市役所に届けるもの
☑登記事項証明書(コピー)
定款の変更手続き~事業内容
管轄の法務局本局にて申請
本局に届け出るもの
☑登記申請書(登録免許税として、3万円分の収入印紙を貼付)
☑登記すべき事項(CD-R)
☑株主総会議事録(株主総会での特別決議が必要となる為)
定款の原本自体は変更しない為、株主総会の議事録と定款を合わせて保管すれば問題ないが、ワードなどで書き換えて定款末尾に「原本証明」を記載しても良い。
法人で古物商許可を受ける際の定款、事業目的の記載
☑古物営業法に基づく古物の売買
☑中古車の買取及び販売
法人でレンタカー事業許可を受ける際の定款、事業目的の記載
☑自家用自動車有償貸渡業
☑自動車の販売及び輸出入業務
☑自動車の解体業務
☑自動車整備事業
☑古物商営業法による古物商
☑自動車用品・自動車部品の販売及び輸出入業務